ザインエレクトロニクス株式会社

ザインエレクトロニクス株式会社 営業部 営業部長・チームリーダー・マネージャー、生産部 製造技術グループ マネージャーの方々に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「『昭和からの脱却』がKI導入時の大きなテーマでした」

ザインエレクトロニクス株式会社

ザインエレクトロニクス株式会社は、アナログとデジタルの双方に通じたLSIの企画・設計、販売をおこなうファブレス(工場を持たない)半導体メーカーです。特に高速通信用の半導体ICに強みがあり、4Kテレビ、プリンタ複合機(スキャナ読み取り部分)への採用では世界トップシェアです。

創業 1991年
年商 55億円(連結)
従業員数 128名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

国内顧客の営業部門でKIを活用

ザインエレクトロニクスではKIをどう活用していますか?

KIは主に営業部門で、要接触顧客の絞り込み(ターゲティング)と要因分析に活用しています。主に顧客属性情報、販売情報、そしてWebサイトやメールマガジンなどの顧客行動情報を分析します。

弊社は従業員数128人、国内顧客の営業担当者は3名の組織です。それだけに営業部は効率的に活動する必要があり、高精度の顧客ターゲティングは必須であると考えています。また、KIは営業用途だけでなく、将来的には契約工場の歩留まり改善の分析に活用することも検討しています。尚、KIによる要因分析は、役員が参加する経営会議でもリアルタイムに活用しています。

役員会議でのKI活用

「役員が参加する経営会議でもリアルタイムに使用している」とは具体的には?

大きくは、週次の経営会議において、営業数字に関して経営層から質問が出た際に、リアルタイムにKIを操作し、分析結果をその場で経営層に見せている、ということです。

経営会議では主に、拠点別・製品別・年度別などで対比させた、営業の予実管理の資料を使います。定型的な資料はあらかじめ用意しますが、それに対して役員から「対比の切り口を変えると、どうなるのか?」「この点をもっと詳しく知りたい」など深堀りする質問があった際には、KIで素早く分析し、その場で分析結果の画面や帳票を共有します。主なデータはKIに入れておき、質問があった際にはすぐ操作・分析して回答する、そのような運用です。最初は非常に驚かれました。

従来は、何か要望や質問があっても、その場では一旦持ち帰り、場合によっては翌週に持ち越して回答、ということもありました。それが今は、その場で分かります。そうなると、その分追加の要求や質問も増えるものですね(笑)。ともあれKIの導入で、経営会議の質が向上したのは、ほぼ間違いないと感じています。

営業ターゲティングでの活用

要接触顧客の絞り込み(ターゲティング)の方はいかがでしょうか?

要接触顧客のターゲティング、つまり今本当に接触するべき顧客を、データ分析を通じて見つけようという取り組みです。

国内の顧客を担当する営業は、3名のみです。ですので、お得意様にお声がけいただいた案件をこなし、それだけで手一杯...となってしまうことも考えられます。そこで、いわゆる休眠顧客をKIがあらためて提示してくれるわけです。提示されるリストを見て、「この顧客に今、このタイミングで可能性があったのか」と驚きを感じることも少なからずあります。

今は、お得意様からお声がけ頂いている案件と並行して、KIによる分析によって確立した顧客リストに対して、スコアの高い順にコンタクトを実施する、という施策に着手しています。

KI導入の経緯

KI導入前の課題を教えてください。

象徴的にいうと、「昭和からの脱却」となります。「昭和(の営業)」という言葉が暗示するのは、一つは「経験、カン、度胸」、もう一つは「足で稼ぐ。ひたすら靴底をすり減す。」というものです。

3名の営業担当1人1人は、日々計画的に活動し、アクションをおこなっています。その活動した分だけ確実に成果に繋げるために、より効率的な施策が打てないか、日々の営業活動の中で模索をしていました。少ない営業リソースを、極力、確度の高い行動に充てたいわけです。

そんな課題感を抱えているとき、偶然KIを知りました。セミナーを聞き、デモもしてもらい、「これは、導入しない理由はないな」と思いました。

機械学習を使えば、誰でも容易に顧客のターゲティングができます。これは自力ではできないことです。従来はExcelや内製プログラムを使って分析に取り組んできましたが、その経験から言っても、ここまでのターゲティングは自力では難しく、ツールによる補助が必要になります。KIのデモを見て、それがよく分かりました。その使いやすさも、大きなポイントになりました。

もちろん未知数な部分もありましたが、それを心配しすぎても話が進まない。あまり考えすぎると旬を逃してしまいますし、恐れる前にまずはやってみた方がいい。もし成果に繋がるのであれば、1日でも早い方が良い。そのように感じたため、その勢いで経営層へ提案し、一気に導入へこぎつけました。

ファイル読み取りの柔軟性への評価

これまで使い続けて分かったKIへの評価をお聞かせください。

KIは、多くのファイル形式に対応しており、「それらが負荷なく読み込める」という要素が、シンプルにすごいと感じています。以前、データ分析の簡易ツールを内製した経験があり、様々な形式のファイルに対応する大変さは理解しているつもりです。それを考えてもKIの柔軟性はやはり、すごい。

たとえばExcelの読み込み一つとっても、非常に芸が細かい。Excelも旧式と新式でデータの内部構造が違いますし、シートが整っているもの、バラけているもの、カンマ区切りのもの、ファイルごとに様々なクセがありますが、いずれも問題なく読み込めているという状況です。任意の行数からデータを読み込んだり、あるいは取り込む段階で余計な列を消したり、機能として非常にきめ細かいと感心しています。

どんなデータでも取り込めることは、社内からデータを集める際に大きなプラスでした。データ分析を推進するには、社内の各部門からまんべんなくデータを集めることが必要です。しかし、これを各部門へ依頼すると「どんなデータ形式で?」とまず聞かれます。

ここで、フォーマット形式の詳細などを伝えると、正直、部門からは嫌がられます。データの整形作業で負担が増えるからです。しかしKIの場合は「データ整形などは一旦不要なので、とりあえずcsvで出すだけ出して」と回答できます。

データが円滑に読み込めることは、一回作った分析フローが毎回、使いまわせることも意味します。何らかの要因分析のフローがあったとして、1月はこのファイルで、2月はこのファイルで、といったようにファイルを差し替えるだけで済みます。これがExcelの場合、少し行数が違ったり、新しい顧客名が出てきたりすると、それに伴ない元データを修正し、帳票側も加工して...とメンテナンスが必要になるケースがありますが、KIではそういった手間がありません。更新用のデータを差し替えれば、毎回、同じ形式の分析ができる。一見地味なようですが、定常的にデータ分析を定着させていく上では、非常に有難い仕様です。

この他、KIのバージョンアップの頻度にも驚いています。私たちはKIにさらに良くなってほしいので、細かい要望もどんどん出しています。あるいはこちらが出さなくても、キーエンスの方が「なにか困っていませんか」と働きかけてくれます。それに対応して要望を出すうちに、その内容が適宜、反映されているように感じます。このスピード感も、分析担当者にとって非常に有難いポイントであると考えています。

今後の展開

今後の展開についてお聞かせください。

現在は営業の効率化に取り組んでいますが、将来的には、生産面での歩留まり改善に活かしていきたいと考えています。歩留まりが十分でないのは、何らかの原因・要因があるわけで、そこを深堀りし、分析していくことを考えています。

従来のExcelによる分析では、データを取り込んで数値化する、といったその作業そのものがまず一苦労でした。しかしKIなら、そういった前処理の労力が大幅に効率化できている実感があります。歩留まり改善の観点では、データ自体は豊富にあるので、まずはデータを読み込ませて、手を動かすところから始めようと考えています。

KIには、私たちの営業や経営の指標、指針、そして結果の出し方をしっかり担う存在であってほしいと思います。期待は大きいです、今後ともよろしくお願いします。

ザインエレクトロニクス株式会社

「『昭和からの脱却』がKI導入時の大きなテーマでした」

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