KIは、多くのファイル形式に対応しており、「それらが負荷なく読み込める」という要素が、シンプルにすごいと感じています。以前、データ分析の簡易ツールを内製した経験があり、様々な形式のファイルに対応する大変さは理解しているつもりです。それを考えてもKIの柔軟性はやはり、すごい。
たとえばExcelの読み込み一つとっても、非常に芸が細かい。Excelも旧式と新式でデータの内部構造が違いますし、シートが整っているもの、バラけているもの、カンマ区切りのもの、ファイルごとに様々なクセがありますが、いずれも問題なく読み込めているという状況です。任意の行数からデータを読み込んだり、あるいは取り込む段階で余計な列を消したり、機能として非常にきめ細かいと感心しています。
どんなデータでも取り込めることは、社内からデータを集める際に大きなプラスでした。データ分析を推進するには、社内の各部門からまんべんなくデータを集めることが必要です。しかし、これを各部門へ依頼すると「どんなデータ形式で?」とまず聞かれます。
ここで、フォーマット形式の詳細などを伝えると、正直、部門からは嫌がられます。データの整形作業で負担が増えるからです。しかしKIの場合は「データ整形などは一旦不要なので、とりあえずcsvで出すだけ出して」と回答できます。
データが円滑に読み込めることは、一回作った分析フローが毎回、使いまわせることも意味します。何らかの要因分析のフローがあったとして、1月はこのファイルで、2月はこのファイルで、といったようにファイルを差し替えるだけで済みます。これがExcelの場合、少し行数が違ったり、新しい顧客名が出てきたりすると、それに伴ない元データを修正し、帳票側も加工して...とメンテナンスが必要になるケースがありますが、KIではそういった手間がありません。更新用のデータを差し替えれば、毎回、同じ形式の分析ができる。一見地味なようですが、定常的にデータ分析を定着させていく上では、非常に有難い仕様です。
この他、KIのバージョンアップの頻度にも驚いています。私たちはKIにさらに良くなってほしいので、細かい要望もどんどん出しています。あるいはこちらが出さなくても、キーエンスの方が「なにか困っていませんか」と働きかけてくれます。それに対応して要望を出すうちに、その内容が適宜、反映されているように感じます。このスピード感も、分析担当者にとって非常に有難いポイントであると考えています。