⼤和リビングマネジメント株式会社

⼤和リビングマネジメント株式会社 経営企画部 事業企画グループ グループ⻑ ⼭本 浩司氏、主任 佐藤 亜⽮氏に、KIを導⼊した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「KIを使って、全国60万⼾の管理物件の設備更新営業を効率化します」

⼤和リビングマネジメント株式会社

⼤和リビングマネジメント株式会社は、⼤和ハウスグループの中で賃貸住宅事業領域の企業体である大和リビングカンパニーズを組成している企業です。

年商 5,918億円
管理⼾数 600,428戸
従業員数 2,287名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

設備更新の営業効率化を⽬指す

⼤和リビングカンパニーズでは、KIをどう使っていきますか?

⼤和リビングカンパニーズは、全国で60万⼾の物件を管理しており、現在、その物件のオーナーに対し、132拠点約2,000名の営業担当者が、設備更新の営業をおこなっています。KIは、その営業を組織的かつ効率的に進めるための、訪問先リストの抽出に使っていきます。

設備更新の必要性

「オーナーに設備更新の営業をしている」とは具体的には?

私たち⼤和ハウスグループでは、全国のオーナーに、⼀括借上システムによる安定的な賃貸住宅経営を提供しています。⼤和リビングカンパニーズは、⼀括借上の契約、物件管理、設備更新、⼊居募集など各種サービスを総合的に提供しています。

賃貸住宅の満室経営を実現する条件の⼀つに、「室内の備品が、居住者の求める条件に合っていること」があります。室内の備品、設備とは、エアコン、⾃動⽔洗便座(ウォシュレット)、インターネット接続、ドアホン、⽕災警報器、浴室乾燥機、照明などを指します。今後は宅配ボックスも重要備品になるでしょう。
これら備品は、築浅物件であれば⼀通り備わっているので問題ありません。しかし10年、15年前に建てた古い物件ではそうでないことがあります。たとえばインターネット接続がついていない、便座がウォシュレットでない、エアコンが全室完備でない、などの場合です。その物件を建てた10年、15年前の当時なら、その設備でも⼊居者は⼗分、集まったでしょう。

しかし⼊居者の求めるもの、物件に対する最低条件は、時代と共に変わります。現代であれば「ウォシュレットでない物件は問題外」「インターネット接続は必須」「クーラー全室完備でないと夏は暑くて耐えられない」と考える⼊居者は⼀定数、存在します。その顧客⼼理の変化を考慮せず、物件を建てた10年前、15年前の感覚のままでいると、気がつけば顧客から静かに敬遠され、⻑期空室が増えていく、そんなことにもなりかねない。そのような事態を防ぐべく、全国約2,000⼈の営業担当者は、オーナーに確実な設備更新を呼びかけていく必要があります。
しかし、この活動を推進するにあたり、乗り越えるべき課題が2つあります。

2つの解決すべき課題

「乗り越えるべき課題」とは具体的には?

課題1. 「営業担当者の⼼理」

営業担当者が訪問先を選ぶとき、どうしても「⾃分が⾏きやすいところ」「話がしやすいオーナー」を優先しがちです。「早期の契約獲得」を優先的に⽬指す場合は、その選び⽅が有効な場合もあります。しかし、「話がしやすいオーナーの物件」が「早期に備品補充が必要な物件」とは限りません。

では、どんな物件を優先すべきか。基準の⼀つとして「その時代の最低要求⽔準を下回っている物件を優先する」という観点があります。たとえば、設備状態について、「少なくとも、これだけは」という最低要求⽔準を5として、現状が既に6である物件に営業してそれを7にするよりも、現状が4の物件を5に上げる⽅が、全体の底上げにつながります。

課題2. 「ダンドリ」の問題

オーナーに設備更新を快諾してもらったとして、では、その設備の実際の施⼯、設置工事はいつになるか。原則としては、今の⼊居者が退去し、次の⼊居者が⼊るまでの間、部屋の清掃の際に同時におこなうのが合理的です。
この場合、オーナーへの営業は、退去が発⽣するだいぶ前に済ませておく必要があります。退去が発⽣してから営業していたのでは、その間に次の⼊居者が決まってしまい、設備更新の機会を逸する可能性があるからです。
弊社の管理⼾数は全国60万⼾におよび、⺟数は⼤きい。確実に、組織的に営業していかないと、取りこぼしやダンドリ不全により、オーナーの満室経営や⼤和ハウスグループのブランドに悪影響が⽣じる恐れがあります。

しかし、もし確実に設備更新を実施していければ、そのぶん好影響も⼤きくなります。⾮常に潜在⼒、のびしろのある状態といえます。この組織的、効率的な営業を実現するために、60万⼾分の顧客データ、物件データ、設備データ、⼊室状況データを統合分析し、さらに特定備品の有り無しと⼊室状況の相関も調べていきます。そして、その知⾒をもとに、現場が「すぐ動く」ことのできる資料、つまり「要訪問顧客リスト」を作成し、全国132の営業拠点に適宜、配布していく。これをKIを通じて実現したいと考えています。

KI導入の経緯

KIを導⼊した経緯を教えてください。

ある時期、働き⽅改⾰、営業効率化に関する情報収集をしており、その過程で偶然KIを知りました。Webセミナーなどに参加して深く知るにつれ、これは「設備更新の営業促進に使える」と感じました。
それ以外に、データ分析は必ず導⼊する必要がある、いま導⼊しなければ、他社に先んじられる、その後を追っていたのでは遅い、そんな危機感もありました。
社内でも同様の課題感があり、上司や経営層からもKI導⼊に肯定的な反応がありました。さらに社内で検討をすすめ、導⼊に至りました。導⼊前には、各⽀店の⽀店⻑を集め、KIのデモンストレーション会を実施しました。現場にも、これから取り組んでいくことについて理解を深めてもらい、巻き込み度合いを⾼めるためです。
また、今回の導⼊では、他社製品とは⽐較していません。というのも、KIについては「それがキーエンスのツールである」という明確な特⾊があったからです。

現場への説得⼒を期待する

「キーエンスのツールであることが特⾊になった」とは具体的には?

キーエンスが⾼い営業⼒を持っていることは、各拠点の現場社員もよく知っているので、そこが作ったツールと⾔うことであれば、現場に浸透させやすいということです。どこの会社でもよくある話だと思いますが、弊社においても、「本社と現場の⾒えない壁」というものは、どうしても⽣じてしまいます。
本社側は会社全体を良くしたいという思いで企画・施策を考える。しかし、⾃分の持ち場で尽⼒している現場にとっては、それが「机上の空論」、つまり「よけいな仕事が増える」ようにしか⾒えないことがある、そんなすれちがいです。
今回の施策は、営業現場が「実際に動いて」くれないことには、話が始まりません。だから「要訪問リスト」という、具体的に動ける、わかりやすい情報を提⽰したい。さらに「このリストは、⾼い営業⼒で知られるキーエンスのノウハウで作った物です」と説明を加えれば、営業担当者も⼼理的に受け⼊れやすいのではないか、そんな効果を期待しました。

今後の展開

KI活⽤の今後の展開を教えてください。

KIは、まず私たち経営企画部が使っていきます。この部⾨は、営業現場出⾝の社員が多く、ITは「Word・Excelがふつうに使える程度」、データ分析については、経験も素養も「ほぼ、ない」という⼈が⼤半です。しかし、KIは操作画⾯が⾮常にわかりやすく、簡単に使えます。
しかも、キーエンスのデータサイエンティストの⼿厚いサポートもある、必ず⼿応えある結果が出せると確信しています。設備補充の営業効率化でメドがついたら、今度は「物件管理そのものの、改善、効率化」など、さらに踏み込んだ⽤途にも活⽤していく予定です。⼤和リビングマネジメントは企業体の基幹企業として、顧客満⾜第⼀をモットーに、引き続き企業価値を⾼めるべく尽⼒していきます。
キーエンスは、そうした弊社の取り組みを優れた技術、製品、サポートを通じて⽀援いただくことを希望いたします。今後ともよろしくお願いします。

⼤和リビングマネジメント株式会社

「KIを使って、全国60万⼾の管理物件の設備更新営業を効率化します」

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