日本メックス株式会社

日本メックス株式会社 取締役 営業本部⻑ 辻井 泰人氏、営業企画部 担当課⻑ 吉川 友之氏にKIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「NTTグループの中で、建物の維持管理、保全を事業分野としています。KIは、新規開拓力の強化を目的に導入しました」

日本メックス株式会社について

日本メックス株式会社は、建物の維持管理・保全を主な事業分野とする会社です。

管理建物数 10,000棟超
年商 622億円
従業員数 1,452名
設⽴ 1972年

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

KI導入の目的

KIを導入した目的・狙いを教えてください。

KIを導入したのは、新規顧客を開拓する力を増強することが狙いです。

日本メックスは、NTTファシリティーズのグループ会社として、各種建物や設備の維持管理、保存、PPP(※)などを主な事業分野としています。全国に180拠点をかまえ、大規模オフィスビルディング、小規模の商業建物から「道の駅」など公共設備に到るまで、大小10,000棟以上の建物の保全管理をおこなっています。現在は、7対3でNTTグループ経由・関連の業務が多くなっていますが、将来的にはこの比率を、顧客の新規開拓を通じて5対5の割合にしたいと考えています。

従来、顧客の新規開拓は、取引銀行のチャネルを通じた紹介、あるいはホームページでの情報提供などを通じて取り組んできました。またSFAなど営業支援システムを導入し、チーム営業、プロセスマネジメントに着手しました。とはいえ目標達成のためには、さらに新規開拓力を強化しなければならない。また既に導入したSFAも、そのデータを十分に活用できているとは言いがたい。営業部門全体を、さらにロジカルかつ科学的に改善することが、懸案事項でした。

この他、「入札の分析」も重要な課題でした。自治体、公共団体の建物維持管理や工事は入札により委託先が決まります。入札案件とは、「要件を満たしていることを前提とした価格競争」なので積算の巧拙が落札の可否を決めます。ここでデータ分析により、社内の積算部門に保存されている、過去の見積もりデータを分析していく意義が生じる。落札できたときは、見積もりのどの部分が安くて勝てたのか、落札できなかったときはどの項目が高すぎたのか、など勝因・敗因の要因をつかんでいきたい。それにより弱みは補強し、強みは伸ばしていくことで、さらに受注率を高めていきたいと考えています。

そんな課題感を持ちながら、営業マーケティング改善の展示会に出向いたとき、KIのことを知りました。キーエンスは営業利益率が非常に高いことで知られています。そんな企業が営業改善のソリューションを提供している。これは関心がわかざるをえませんでした。加えて、もともと建築畑の出身である私には、新大阪駅の近くに立つ、あの宙に浮いたようなキーエンス本社ビルは、ユニークな建造物だなとつねづね思っていました。いろいろな意味で気になる会社だったのです。まずは資料を受け取り、さらにくわしく説明を聞くことにしました。

※:Public-Private Partnershipの略。官⺠連携の意味。自治体・公共体が事業主として保有する建物を、⺠間側が運営、維持管理、収支管理するという形態。

「3つの失敗談」に興味を持つ

説明を聞いた印象はいかがでしたか?

プレゼンが「キーエンスの失敗談」から始まったことが印象的でした。キーエンスも最初の頃は、データ活用が上手くいかなかったこと、難航したことが多々あったことなど、具体的な失敗例やどんな壁にぶつかったか、そこからどう脱したかを教えてくれました。そして、その過程の中で、キーエンスが自社の営業プロセスを改善するために、データ分析ソフトを内製開発したという話に心を惹かれました。

つづいて成功事例の紹介。キーエンスのある商品が、ある特定のエリアでよく売れたとき、むやみに浮かれるでも勢いづくでもなく、まずデータ分析をおこなったということ。その商品に、どんなタイプの顧客がどのように興味を示し、どんな過程を経て成約に至ったのか、データ分析を通じて「類型」を導き出す。それをもとに、他のエリアに「この商品は、こんな類型の顧客によく売れた。この類型に合致したターゲットリストに対し、この商品を紹介していくと良い」と伝える、そして、1つのエリアの成功事例を全国に伝播させ再現性を高めていく。そんな事例を聞きました。

商品としてのKIも素晴らしいと思いますが、やはり関心が向いたのは、キーエンスの営業ノウハウ、知恵の方です。もちろんKIを導入するだけで、それをすべて弊社に移植できるわけではない。しかしそれ相応の進化は見込めるのではないか、そんな期待を感じました。

キーエンスはもともとセンサや測定器などFA機器が中心の会社、一方、日本メックスは建物管理の会社であり、事業分野は異なっています。しかし「業態」に着目すれば共通点が見えてくる。FA事業のキーエンスの顧客は全国の製造業(工場)が中心であり、一方、弊社も日本各地の建物を保有する企業・団体が顧客であり、「全国ビジネス」という点では同じです。この共通点に着目していけば、キーエンスのノウハウを弊社の営業に転用できる可能性があります。

営業支援ツール、データ分析ツールは、KIのみならず世に多くあります。しかし、大半はコンサルティング系の企業や、ツールベンダーが提供するもの、つまり理論先行型のツールでした。一方、キーエンスは「実業」が伴っています。自社の実業の売上を伸ばすために、自力で道具を開発し、試行錯誤し続けてきた。こうした会社が提供するツールを導入する方が、より地に足のついたノウハウが得られると期待できます。KIを社内に導入すべく、さらに検討を進めました。

検討の際の着眼点

KIを検討したときの着眼点について教えてください。

まず「単なる理論上のノウハウではなく、実業での経験と実績に基づく、『地に足のついた』データ分析ノウハウ」が備わっていることを求めました。そして、それを活用することにより既存SFAの活用がさらに推進されること。また、単なるデータ分析に留まらず、科学的、論理的な営業手法、マインドが、それを使い続けるうち、社内に自然に浸透していくような仕様であること。データ分析に詳しくない社員でも使えるよう、操作が簡単であること。製品の提供でだけでなくデータ分析のノウハウの面でサポートがあることなどを求めました。
これらの視点でKIを精査したところ、十分な水準に達していると期待が持てたので、導入することを決めました。

今後の展開

今後の展開について教えてください。

当面は営業の改善に活用しますが、将来的には、建物の保全・維持管理などの改善に役立てたいと考えています。私たちの業務では全国10,000箇所以上の建物を管理しており、実は毎日、大量のデータが得られています。たとえばバッテリーの電流値や抵抗値のデータを収集・分析すれば、経年劣化がしきい値を超える時期をある程度、予測することが可能になる。これを利用すれば顧客に、バッテリーの交換時期について適切な提案をすることできます。このように設備や備品の劣化、故障の傾向を知ることにより、建物の維持管理業務の質を向上できます。

日本メックスは、これから「建物と共に生きる」の社是にもとづき、顧客と社会に貢献していく所存です。キーエンスには、そうした弊社の取り組みを優れた技術、製品、サポートを通じ、後方支援いただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

日本メックス株式会社

「NTTグループの中で、建物の維持管理、保全を事業分野としています。KIは、新規開拓力の強化を目的に導入しました」

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