株式会社竹中工務店

株式会社竹中工務店 グループICT推進室 先進ICT適用企画グループ 美里 晋一氏、佐藤 玄氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「データ分析により、建設業の生産性向上に挑戦します」

株式会社竹中工務店について

株式会社竹中工務店は、1610年(慶長15年)の創業の建築を専業とする建設会社です。宮大工の棟梁であった創業者の精神を受け継ぎ、お客様を第一に、設計と施工を一貫で請け負う設計施工一貫方式を中心に、数多くの都市のランドマークとなる建物を手掛けてきました。人々の暮らしや働き方が多様化する中で、今後は建築の枠を越えた「まちづくり」へ向けても、棟梁精神を発揮し、時代が求めるサービスやソリューションの提供を目指しています。

創業 1610年
従業員数 7,630人

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

データ分析を進める理由

これまで、建設業界はデータ分析となじみが薄かった印象があります。貴社ではどのような観点で取り組んでいるのですか?

建物を建てる上では、企画、設計段階での建物の仕様や図面から始まり、施工段階での工程表や安全管理、検査記録まで、さまざまな実績情報が社内の部署間や社外の関係者とやり取りされてきました。それらは記録として電子情報で蓄積され、活用が進められていますが、昨今のAIやアナリティクス技術の進展・普及により、過去の事例として参照するだけでなく、電子データ全体をビッグデータとして分析・学習することで、新たな関係性を見つけたり、過去の傾向から将来を予測する新しいデータ活用をおこなうことが可能になってきていると考えています。

それらを進めていくために、グループICT推進室では、私たちのようなデータ分析やAIの経験がある人材を集めて、アナリティクスチームとして組織し、データを用いた社内業務の課題解決への取組みを開始しています。特に建設業においては、1990年頃から、生産性が大きく向上していないことに加えて、建設業に携わる人々が高齢化などで大幅に減少することも予測されています。このような状況で、生産性を向上させ、働き方改革を進めるということが、喫緊の課題となっています。私たちアナリティクスチームも、データ分析を適用することでその課題解決の一翼を担っていきたいと考えています。

また、今後業務システムに蓄積される情報だけなく、施工現場に設置したセンサーや竣工後の建物運用データなど、従来、記録されてこなかった情報もデータとして蓄積し、活用することが可能となってきます。これらを分析することで、より施工現場の安全性を高め、快適な作業環境を作り出していくことや、建物の利用・運用状況を見える化、予測することで、お客様が求める使いやすく創造性に溢れる新しい建築空間を創り出していくことにも寄与していきたいと思います。

KIの活用用途

このような取組みの中でKIはどのように使われていますか?

現在は、施工、人事、リニューアルなど色々な業務課題で試行を進めています。例えば、社内アンケートの傾向や項目間の関係性、施工現場での記録を元に突発的な事象が発生する工事の特性の分析などです。

データ分析で重要なのは、結果を業務と関係付けて理解し対策を立てていくことです。そのためには業務を理解している業務部門の担当者と一緒に進めていく必要があります。KIはデータ項目間の関連性や、目的を達成させるために強い相関を持つデータ項目を視覚的にわかりやすくみることができるので、データ分析の専門家でない担当者も理解がしやすく、また項目の値の変更が、どれぐらい影響するか、ということもシミュレーションできますので、「ここをこう改善すると満足度が上がる」という施策の検討にもつなげやすいと感じています。

また、私たち自身も、データ分析の初期段階でKIを使うことで、手間のかかっていた仮説立案をすばやくおこなうことが可能になると思っています。データ分析全体のスピードアップが可能となるとともに、これまでよりも範囲を広げて仮説立案ができるようになるため、これまで想定していなかった新たな関係を見つけることもできそうです。

今後の期待

今後、KIについて期待することをお聞かせください。

KIはインターフェースや結果表示画面が非常にわかりやすいので、データ分析になじみのない社員にも使いこなせそうだと考えています。キーエンスさんからは、発売前の企画・開発・モニターの段階から、私たちからも意見を聞いていただいて、製品開発に反映されていただいており、ユーザの意見を取り入れながら、スピーディーにKIを進化させる姿勢は非常に素晴らしいと感じています。

今後、データ分析を活用して、生産性を向上させながら、よりよいもの生み出し、デジタル化による革新や新たなサービスを生み出すいわゆるデジタルトランスフォーメーションを早期に実現していくためには、私たちのような専門家に頼らなくても、業務担当者自身で分析ができる環境づくりが重要であり、そのためには、KIのようなツールが必須だと考えています。現在試行中の取組みの結果を踏まえて、社内の他部門のデータ分析に関心の高い社員に、KIを広げていくことも検討していきたいと考えています。今後もキーエンスさんには、優れたデータ分析製品の開発とそのサポートを通じて、弊社や建設業界のデジタルトランスフォーメーションを支援していただければと思います。引き続きよろしくお願いします。

株式会社竹中工務店

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